このホームページの名称にもありますように、私は落ち着きのある、しっとりとした外観にしたいと考えていました。屋根の形状はできれば寄棟、軒があって、雨が降った日は軒から雨の滴る様子が見れる、そんな涼しげな和風の佇まいを感じさせる外観です。
外壁材は、サイディングやガルバリウム鋼板などに比べ、タイルは割高ですが、落ち着きのあるしっとりとした外観にするために、外壁はタイルがよいと考えました。またサイディングは十数年ごとにメンテナンスが必要で、長期的なトータルコストで考えると、タイルとそれほど費用が変わらないと思いました。もちろん、タイルにもいろいろな種類があり、値段の幅もかなりあります。私が採用したのはLIXILのセラヴィオという商品で、恐らくタイルの中では最も安価な部類に入ると思います。
ここ北海道では、冬場の降雪の関係からほとんどの住宅がフラットな無落雪の屋根です。住宅性能がアップして、昔のように屋根の雪下ろしをする必要がなくなり、降った雪を屋根の上にずっと積んでおくことができるようになりました。しかし、寄棟や切妻のような斜めの屋根でも無落雪の機能を持つ屋根材が存在します。私たちが採用したのはコロナルーフというものです。
しっとりとした外観に欠かせない軒ですが、単に見た目だけでなく、四季の変化に富む日本家屋にとって機能的な存在です。夏場は太陽は真上から照り付けますが、軒があることで部屋に直接差し込む陽光をある程度防ぐことができ、室温の上昇を抑えることができます。また冬場は太陽の高度が低いため、横方向から陽光が入ってきますので、それほど軒が妨げにはなりません。